トレード戦略の分類

トレード戦略はトレーダーの数だけ存在する、というより、1人で複数の戦略を持つであろうことを考えると、トレーダーの数以上に存在するのだろう。それらを特徴に基づいて分類するにしても、なかなか大変なことである。下のSlideShareの4ページでは5つの基本的なクオンツ戦略に分類しているのが参考になる。

http://www.slideshare.net/JessStauth/d-30965323

これによると、戦略は

  1. 平均回帰戦略:上がるものは下がる。

  2. モメンタム戦略:トレンドは友である。

  3. バリュー戦略:安く買って高く売る。

  4. センチメント戦略:噂で買って事実で売る。

  5. 季節性戦略:5月に売る。

に分類されている。

続くページでは具体例を紹介しながら各戦略について説明されているが、ここでは私の独断と偏見による解釈を用いて、各戦略について簡単に説明する。

平均回帰戦略(上がるものは下がる)

上がるものも永遠に上がり続けることはない。いつかは必ず下がるものである。下がるものも永遠に下がり続けることはない。いつかは必ず上がるものである。

上がったものは下がり、下がったものは上がって、いずれ平均に戻ってくる。そこで、平均より下がれば買い、上がれば売る。これが平均回帰戦略である。ぐだぐだ書いたが、要は逆張りである。

ところで、平均回帰について説明すると、ならば平均の下で買い、上で売れば必ず勝てるのではないか、と勘違いする人が時々いるが、実際にはそうはいかない。平均自体も動くので、平均の下で買っても価格が平均に戻ったときには平均は買った価格より下になっていることもあれば、平均の上で売っても価格が平均に戻ったときには平均は売った価格より上になっていることもあり、そのような場合は負けとなる。

平均回帰戦略で勝つためには価格がある程度、平均から乖離しており、かつ平均の動きが水平に近くなるタイミングを測る必要がある。

モメンタム戦略(トレンドは友である)

トレンドは友、というのはtrendとfriendをかけた洒落だが、米国の投資家ジョージ・ソロスの言葉らしい。別に誰の言葉でも構わないが、トレンドとは仲良くしろ、逆らうな、従え、ということのようだ。つまりはトレンドフォロー、順張りである。

平均回帰戦略の逆で、上がれば、その勢い、つまりモメンタムに付いて行って買い、下がれば、そのモメンタムに付いて行って売るのである。では、順張りと逆張り、どちらの戦略が正しいのだろうか。

時々、順張りが正しく、逆張りは間違っている、というような意見を見かけるが、それは違うと私は思う。値動きというのは時には平均回帰的であり、時にはモメンタム的であるものだ。したがって状況に合った戦略を採用しなければならない。言うは易く行うは難し、だが。

バリュー戦略(安く買って高く売る)

「安く買って高く売る」を「下がったら買って上がったら売る」と解してはいけないのだろう。それだと平均回帰戦略と変わらない。「価格が本来の価値より安ければ買い、高ければ売る」と解すべきなのだろう。

本来の価値を知るためには価格以外の指標が必要である。この辺が過去の価格さえ分かればよい平均回帰戦略との違いである。FXの場合、各国の経済指標などを見ることになるのだろうが、少なくとも短期トレードではこれらの指標は使いにくい。

私は取引する通貨ペア以外の通貨ペアの価格を用い、取引する通貨ペアのあるべき価格を算出して、それより高いか安いかで売買するという手法をバリュー戦略としてもいいのではないかなと考えている。

センチメント戦略(噂で買って事実で売る)

「噂で買って事実で売る」とは、例えば米国の利上げ観測が持ち上がったらドルが高くなるだろうと予測して買い、実際に利上げが決まったらもはやこれ以上は高くならないだろうと予測して売る、といったような戦略である。

もし、これをシステムトレードに導入するのであれば、価格などを用いた定量分析だけではなく、テキストなどを用いた定性分析も必要になるだろう。

季節性戦略(5月に売る)

「5月に売る」というのは株価は5月以降に下がる傾向があるので、5月になったら売るということである。実際に5月以降に下がる傾向があるのかは怪しいが、年、四半期、月、週、日などを通した周期性があると考えて、それに基づいた売買を行うのが季節性戦略である。

(2016/09/15更新)

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