Ku-Chartとは何か②

Ku-Powerに通貨の近似値としての性質はないのかというとそうでもない。こんなことを考えてみた。

EURがJPYに対して1%上昇したとする。つまりEUR/JPYが1%上昇したのである。ではEURが1%上昇したのか、JPYが1%下落したのか。あるいはEURは2%上昇して、JPYが1%上昇したとか、EURは1%下落して、JPYが2%下落したとかいうことはないか。

「EURがJPYに対して1%上昇した」といっても、その内訳には無数の可能性がある。EURから見ると、EURは上昇する可能性と同じくらいに下落する可能性がある。他に情報がないなら、その平均をとって、EURは変化率0%とするべきだろう。とすればJPYが1%下落したのである。

だが、JPYから見ると、同様にJPYは上昇する可能性と同じくらいに下落する可能性がある。他に情報がないなら、その平均をとって、JPYも変化率0%とするべきだろう。とすればEURが1%上昇したのである。

ではEURとJPYのどちらから見るのが正しいのだろうか。他に情報がないなら、その平均をとるしかない。つまり、EURは0.5%上昇し、JPYは0.5%下落したのである。もし世界に通貨がEURとJPYしかないとすれば、このように解するべきだろう。

ここでUSDも加えてみる。

もし、EURがJPYに対して1%、USDに対して3%上昇したとする。

EURはEURから見ると0%、JPYから見ると+1%、USDから見ると+3%であるから、平均して1.33%上昇したと考える。

JPYはEURから見ると-1%、JPYから見ると0%、USDから見ると+2%であるから、平均して0.33%上昇したと考える。

USDはEURから見ると-3%、JPYから見ると-2%、USDから見ると0%であるから、平均して1.67%下落したと考える。

もし世界に通貨がEUR、JPY、USDしかないとすれば、このように解するべきだろう。そして、これがEUR、JPY、USDの3通貨モデルによるKu-Chartと同じであることが分かる。

つまり、モデルを構成する通貨の変化率以外に情報はない、モデルを構成する通貨以外の通貨は存在しないと仮定すれば、「EUR = Ku-EUR」、「JPY = Ku-JPY」、「USD = Ku-USD」と見なすことができ、Ku-Powerに通貨の近似値としての性質があることになる。

とまあ、理屈をこねても、トレードに資するとは限らないけどね。

(2017/01/01更新)