「FXで月○○万円稼ぐ」は本当か (2017/05/30)

FX商材には要注意

「FXで月○○万円稼ぐ」と称した本やサイトをよく見かける。しかし、果たして本当だろうか。

嘘である場合、これは宣伝文句で読者を呼び込んで

  • 広告収入を得る
  • 本、DVDを販売する
  • 有料のメルマガ、セミナーなどをやったりして利益を得る

といった魂胆であろう。

もちろん、こんなことにお金を使っても無駄にするだけだ。しかも、そこで得た情報でFXをやっても負けるばかりだから、二重の損失になる。

もし本当であったとしても、それは運による場合と実力による場合との両方が考えられる。運による場合はさらにそれを自覚している場合とそうでない場合との両方が考えられる。

たまたま運がよくて稼げただけなのに実力と思い込んでいる著者もいるだろう。当然ながら、そのような著者の書くものを読んでも役には立たない。

一方、たまたま運がよくて稼げただけということを自覚している者もいるだろう。稼いだこと自体は嘘ではないということで、その事実を資本に勝ち組だのカリスマだのと自称して商売の種にするのである。

信用する前に先ず検証

言っていることが本当で、しかも、それが実力に基づいている著者の書くことだけが役に立つ可能性がある。では、どうやってそれを見抜けばいいのだろうか。それはその著者の手法を実際のデータを用いて検証することである。

私がFXを始めたばかりのころ、Amazonの書評を見て評判の高かったFXのトレード本を読んでみた。私は一々自分で確認しないと信用しない性格なので、著者の言うことが本当か調べた。

当時、プログラミングは知らないし、Excelすら使えなかった。ノートにデータを書き込み、電卓で計算したのである。日足でわずか半年程度のデータを1週間もかけて検証した。

すると、著者が本に書いてある資産曲線とは全く形状が違い、まるで勝てていないことが分かった。他人の言うことを真に受けてはいけないのだということを学べたのは幸いであった。

検証不可能なものは信用しない

一方、検証不可能なものは信用しないことだ。裁量トレーダーの手法にはデータとして入手しにくい情報や臨機応変の判断などがあって検証できない場合がある。嘘と決めつけるのは酷とはいえ、役に立つかどうか分からないものを信用するわけにはいかない。

裁量トレーダーの手法には検証できる部分もないわけではない。裁量トレーダーといえども、むしろテクニカル分析などをやりつつ、それに裁量を加えている場合が多いだろう。テクニカル分析の部分は比較的検証しやすい。

そのように検証できる部分があれば実際に検証してみるといい。もし検証してまったく勝てないようであれば著者の言うことは嘘と考えても構わない。

検証できる部分だけでもそれなりに勝っている。それに裁量を加えて勝ちをより確実に、より大きくした、というのなら理解できる。ところが、検証できる部分では逆に負けていて、それに裁量を加えて勝ちに変えたというのであればおかしな話だ。

わざわざハンデを抱えるようなことをせず、初めから裁量だけでやればいいのである。裁量という検証不可能な理由を隠れ蓑にしてホラを吹いているとしか思えない。

数学、英語、プログラミングを学ぼう

だが、実を言うと、他人が本物かどうか調べる暇があるなら、もっと有意義なことをやるべきだ。数学、英語、プログラミングなどを勉強したほうがトレードの役に立つと私は考えている。

断定はできないものの、経験的に言えば、本物はほとんどいない。本物でない者の書くことを一々調べるなんて時間の無駄ではないか。そんな暇があるなら勉強するに越したことはない。

ネットでFXについて検索してみると、うさん臭い、しかも有料の情報が少なくない。無料と称してもいても、何か裏がありそうだ。

だが、数学やプログラミングについて検索すると、多くは真面目であり、かつ無料である。怪しげな宣伝はない。英語も読めれば、より多くの情報を得られる。

安定して勝つことが大事

そもそも月にいくら稼ぐということは重要ではない。重要なのは安定して勝つということだ。安定して勝つということと、そうでないこととの間には埋めることのできない大きな差がある。

それに比べれば月に1万円稼ぐのと100万円稼ぐのとでは大した違いではない。この程度の差は資金量やリスクのとり方で埋められる。いくら稼ぐかよりも先ず安定して勝つにはどうするかを考えるべきなのだ。

コインを投げて、その裏表を当てさせ、当てたら資金を倍、外したら没収というゲームに参加したとしよう。2人に1人は資金を2倍、4人に1人は資金を4倍、8人に1人は資金を8倍、16人に1人は資金を16倍にできる。だが資金を16倍にできたところで、ただの運である。

トレーダーも同じだ。でたらめにトレードしたとしても、一定の割合で大成功を収める者が出てくる。例え億トレーダーなどど自称していても、そんな連中は相手にしなくていい。